歯髄細胞バンクについて

聞きなれないこの言葉。僕も先日業者の人に教えてもらって知りました。

要は『骨髄バンク』や『角膜バンク』などと同じように歯の中の神経細胞を保管していく

ということだそうです。

『そんなことしてどう使うの?』と思われるでしょうが、

どうやら再生医療の分野での応用が期待されているらしいのです。

歯の神経の中には、臍帯血や骨髄液の中にも含まれる『幹細胞』が含まれていることが研究によって明らかになったそうです。

それを将来の再生医療に役立てられるように保管していく施設が歯髄バンクということです。

さてどうやってそれを採取するか?ということですが、別に今ある健康な歯を抜いて使うわけではありません。

誰でも抜けてしまう乳歯や、時に腫れて困らせる親知らずから採取するのです。

これなら体をわざわざ傷つけて取るわけでもないし、出産という特別な状態の中でもなく、

今の子供であれば100%応用可能でしょう。

実に夢のある話だと思います。

しかし現実にはまだ臨床応用はされておらず、まだ臨床試験もしていないようなので、

我々がそのメリットを享受するのは先の話になりそうです。

また保管している施設も、公的なものではないため、保管費用が掛かるようです。

もっと一般的なものになればよいのでしょうが、いまの段階だと評価は難しいと思います。

ただし、これにより将来的には歯の再生のみならず、他のさまざまな体の細胞が作られるかもしれません。

歯科医の仕事にも変化が出るかもしれませんね。

『脳梗塞の治療に用いるので、抜歯をしてください』なんて依頼が医科よりやってくる時代が来るのでしょうか?

歯科医として役立てるステージが広がるのはうれしい限りです。